JTBは12月16日、宿泊を伴う旅行の2016年の市場見通しを発表した。国内旅行人数は前年比0.7%増の22億9360万人と推計。「国内の経済状況や雇用環境は一旦落ち着きを見せ、旅行への意欲は堅調に推移することが期待される」(JTB)。訪日外国人数は19.0%増の2350万人を予測する。
国内旅行では、これまで注目されなかった観光地を外国人が訪れてクローズアップされ、日本人が日本の魅力を再発見するケースが今後も増えるとJTB。話題は共に15周年を迎える東京ディズニーシーとユニバーサル・スタジオ・ジャパン。京都鉄道博物館のオープンや北海道新幹線の開通、各地での観光列車の導入など、鉄道を楽しむ旅も多くなると見込む。
国内旅行の平均消費額は、訪日外国人旅行者の増加から宿泊単価が上昇傾向にあることもあり、2.0%増の3万5540円。国内旅行消費額は2.6%増の10兆4300億円と推計した。
訪日旅行は円安基調の継続や、昇龍道や北海道など多面的な魅力を持つ旅行先の認知度の上昇などから、過去最高を更新すると見込みだ。海外旅行人数は0.3%増の1620万人と推計する。
15年は、国内旅行人数は2.5%増の2億9160万人、海外旅行人数は4.4%減の1615万人、訪日外国人数は過去最高となる47.3%増の1975万人と予測。